Wi-Fi Alliance®、「Wi-Fi CERTIFIED Wi-Fi Direct®」の機能を拡張

新機能と相互運用可能なサービスによって、ユーザー体験を簡素化し、 開発者のイノベーションを促進するプラットフォームを提供

Wi-Fi Alliance® は本日、幅広く導入されている Wi-Fi Direct®認定プログラムに、新たなユーザビリティメカニズ ムを持つプラットフォームで構築したサービス機能を追加したことを発表しました。今回認定プログラムに追加さ れた機能によって、ベンダーと開発者向けのピアツーピア(P2P)技術の利便性が高まります。これらの新サービ スをサポートする認定デバイスは、シングルステップでデバイスを「発見、接続、実行」することができ、さまざまな 共通タスク向けに相互運用可能なサービスを迅速に実行することができます。

この機能拡張は、Wi-Fi Direct 接続で運用する新しいアプリケーションを開発しやすくするために設計された新た なアプリケーションサービスプラットフォームが基盤となっています。これによって、デバイス間におけるサービス の発見と設定において共通のアプローチを提供します。Wi-Fi Direct Toolkit に対応している製品は、Wi-Fi Direct 接続で動作するアプリケーションを構築する際に使うプラットフォームに開発者インターフェースを提供しま す。アプリケーションを使用する前の接続設定をユーザーまかせにするのではなく、アプリケーション自体がさま ざまなブランドのデバイス間で Wi-Fi Direct 接続を開始することができます。 現在、本プログラムでは以下の 4 つのサービスを認定しています。

  • Wi-Fi Direct Send -1 台もしくはそれ以上のデバイスが、最低限のユーザー介入でコンテンツを迅速かつ簡単に送受信できます。 
  • Wi-Fi Direct Print - 1 つのコマンドで、スマートフォン、タブレット、PC から直接文書を印刷できます。
  • Wi-Fi Direct for DLNA® - DLNA 相互運用性ガイドライン準拠のデバイス同士がストリームコンテンツ接続前にお互いを発見します。
  • Miracast® - デバイスは、Wi-Fi Direct の最新デバイス・サービス発見メカニズムを実装し、スクリーン ミラーリングと表示がワンステップで可能になります。

ABI Research 社のリサーチ ディレクター、フィリップ・ソリス(Philip Solis)氏は次のように述べています。「使い やすい P2P 接続と、開発者向けの共通アプローチは、モバイル、スマートホーム、家電の領域における Wi-Fi®
を活用したイノベーションをさらに促進していく上で重要な機能です。今回の機能拡張によって、製品ベンダー向 けの有用なソリューションや、開発者のイノベーションを促進する新たなプラットフォームが提供され、業界とエン ドユーザー双方にとって Wi-Fi Direct がより価値のあるものになります。」

ABI Research 社は、これまでに 20 億台の Wi-Fi Direct デバイスが出荷され、2018 年までに Wi-Fi デバイス全
体の 81%が Wi-Fi Direct に対応すると推測しています。Wi-Fi Direct は、2010 年 10 月に最初のプログラムが リリースされて以来、6,000 件を超える認定が付与されており、幅広く導入されています。Wi-Fi CERTIFIED Wi-Fi Direct の製品一覧には、テレビ、携帯電話、プリンター、PC、タブレットのほか、すべての大手 Wi-Fi チップセ ットベンダー製のシリコンが含まれています。

Wi-Fi Alliance のプレジデント兼 CEO、エドガー・フィゲロア(Edgar Figueroa)は次のように述べています。「Wi-Fi Direct は、すでに非常に多くのデバイスに対してデバイス間におけるコネクティビティ(接続性)を提供していま すが、当社の認定プログラムにこうした重要なサービスを追加することで、Wi-Fi Direct が不可欠なものになるこ とを期待しています。こうしたサービスをベンダーにお届けし、新しいツールキットによって開発者のイノベーションを推進できることを大変うれしく思います。」

今回、新サービスの拡張機能をサポートし、相互運用性の認定用テストスイートを構成する製品は、以下のとお
りです。
  • Google Nexus 10
  • Marvell Avastar 88W8797 802.11 a/b/g/n リファレンスデザイン
  • Mediatek MT6592+6625 Phone
  • Qualcomm Snapdragon™ 800 ベースで XSPAN™ 802.11n の接続性を備えた Linux Android System
  • Realtek 2x2 11a/b/g/n/ac MiniCard
  • Seiko Epson 100-120v、100w、WFDS PWG Raster Print Service リファレンスデザイン
最新の Wi-Fi Direct プログラムに対する業界の反応
DLNA のプレジデント兼取締役会会長、スコット・ロフグレン(Scott Lofgren)氏は次のように述べています。 「2011 年以来、DLNA の相互運用性ガイドラインに Wi-Fi Direct を導入しています。Wi-Fi Alliance と協力し、 Wi-Fi Direct に新しく追加されたサービスをサポートできることをうれしく思います。DLNA アプリケーション用の Wi-Fi Direct によって、消費者は DLNA を使用して複数のスクリーンでコンテンツの送信、受信、表示をより簡単 に行えるようになります。」
 
LG エレクトロニクスのモバイルコミュニケーションズ R&D センター担当シニア バイスプレジデント、ヒョンフン・オ
ー(Hyunghoon Oh)氏は次のように述べています。「モノのインターネット(IoT)時代の到来に伴い、デバイス間 の接続性だけでなく、インタラクティブ性がより重要であると当社は認識しています。Wi-Fi Direct サービスの機能 拡張を通じて、デバイスの種類やブランドにかかわらず、誰もが同様の接続性とインタラクティブな体験をできると 考えています。当社のお客様に楽しんでいただけるよう、そのような有意義な技術を LG G3 に導入できたことを大変うれしく思います。」
 
セイコーエプソン株式会社のプリンター事業部プリンター企画設計部、部長、折井康哲氏は次のように述べてい ます。「弊社は Wi-Fi Direct Print サービスの提供を通じて、ユーザーがモバイルデバイスからダイレクトに接続 して印刷することを可能にしました。Wi-Fi Alliance にテストベッドデバイスを提供することで相互運用性を高める ことに貢献し、ダイレクト印刷アプリケーションにおけるユーザー体験を向上させていきます。」

Wi-Fi Direct に関する詳細および認定製品の一覧は、http://www.wi-fi.org/discover-wi-fi/wi-fi-direct をご覧くだ さい

Wi-Fi Alliance®について 
www.wi-fi.org
Wi-Fi Alliance はグローバルな非営利業界団体で、参加組織は Wi-Fi®を提供する世界的な企業ネットワークです。コラボレーションフォーラ
ムの組織は、Wi-Fi のエコシステムを通じてつながっており、シームレスな接続性というビジョンを共有しています。2000 年より初めて導入さ れた Wi-Fi Alliance 認定マークは、製品の相互運用性、業界標準に基づいたセキュリティ保護レベルと最新の技術を備えていることを明示し ています。すでに 20,000 種類以上の製品が Wi-Fi CERTIFIED™の認定を受け、最高のユーザー体験を提供するとともに新規市場、既存市 場の両方において、Wi-Fi 製品とサービスの普及と拡大に大きく貢献しています。現在何十億もの Wi-Fi 製品が世界のデータトラフィックを 支えることに大きく貢献しており、多種多様なアプリケーションの活用に寄与しています。

Twitter: @wifialliance
Wi-Fi Alliance YouTube Channel: www.youtube.com/wifialliance

<本件に関するお問い合わせ先>
Wi-Fi Alliance 広報代理 
エデルマン・ジャパン株式会社 担当:浅見 晃子/中田 清光
TEL: 03-6858-7711 FAX: 03-6858-7712
E-mail: akiko.asami@edelman.com