Wi-Fi Alliance、Wi-Fi CERTIFIED 6™ Release 2を発表 - 先進のアプリケーションを実現する数々の新機能を提供

アップリンクの容量および卓越した電力管理機能が密度の高いエンタープライズ環境およびIoT環境に多くのメリットを提供

米国テキサス州オースチン発 202215 Wi-Fi CERTIFIED 6が着実に普及している中、Wi-Fi Alliance®は今日のWi-Fi®ユースケース(活用事例)で高まる需要に応えるため、Wi-Fi 6 認定プログラムをさらに進化させました。最新リリースのWi-Fi CERTIFIED 6 Release 2は、増加するデバイスおよびトラフィックの密度をサポートし、Wi-Fiデバイスとアプリケーションのパフォーマンスおよび電力管理性能をさらに高めるさまざまな新しい機能を提供します。アップリンクMU-MIMO(マルチユーザー多入力/多出力)をサポートするWi-Fi CERTIFIED 6 Release 2は、よりスムーズなストリーミング サービス、オンライン会議、高速アップロード、高い信頼性のゲーミング環境を実現します。さらに、Wi-Fi CERTIFIED 6の電力効率性をこれまで以上に高める3つの電力管理機能が企業、産業、IoT(モノのインターネット)アプリケーションに多くのメリットをもたらします。これらの新機能はWi-Fi 6がサポートしているすべての帯域に適用されるので(2.4 GHz、5 GHz、6 GHz)、企業ネットワーク、ホーム ネットワーク、大規模な公共ネットワークのすべてに卓越した容量、効率、カバレッジ、パフォーマンスを提供します。Wi-Fi CERTIFIED 6は先進のアプリケーションに最高の体験を提供しながら強力なWPA3セキュリティを実装し、Wi-Fi CERTIFIED™デバイス間の相互運用を促進します。

Wi-Fi Allianceのプレジデント兼CEO、エドガー・フィゲロアEdgar Figueroaは次のように述べています。
「数々の先進の機能を通じて、Wi-Fiは世界規模で大きなイノベーションへの道を拓き、日々ユーザーが高い信頼性で利用できるWi-Fiアプリケーションの大規模な成長を促進してきました。このようなWi-Fiの進化をさらに進めたのがWi-Fi CERTIFIED 6 Release 2で、これまで以上の容量、効率性、信頼性により今日の市場ニーズに応え、よりハイパフォーマンスなWi-Fi ユースケースをサポートします」

Wi-Fiアップリンク パフォーマンス

2022年には20億近いWi-Fi 6デバイスが市場に出回ることが見込まれている中[1]、今日のWi-Fi はホーム ネットワーク環境およびエンタープライズ ネットワーク環境で増加するデバイスの密度、より速いデータレートが必要なアプリケーション、またアップリンクで急増するデータ需要をサポートしています。Wi-Fi CERTIFIED 6 Release 2はアップリンクMU-MIMOをサポートしているので、複数のデバイスによるアクセス ポイント(AP)へのコンテンツの同時アップロードが可能です。より多くのアップストリーム アクティビティをサポートしているWi-Fi ネットワークでは多くのユーザーがさまざまなドキュメントや動画をSNSなどへ頻繁にアップロードしていますが、Wi-Fi からクラウドへデータを送信するIoTデバイスが増加する中で、より多くのアップリンク データの利用に対するトレンドもさらに高まるでしょう。

アップリンクMU-MIMOによって、オンライン会議や各種ドキュメントのアップロード、その他の大きなアップリンク容量が必要な基幹業務アプリケーションなどのネットワーク パフォーマンスの向上とレイテンシの低減が実現します。現在、世界中の大規模オフィスビルや公共施設、教育機関、高層住宅、公共交通機関のハブなどへのWi-Fi 6の導入が進んでいるとともに、数々の先進のWi-Fi 6機能が、Wi-Fiに依存している無数のアプリケーションのイノベーションを促進しています。Wi-Fi CERTIFIED 6 Release 2は、包括的なMU-MIMOによって、たとえ数多くのWi-Fiデバイスが混在する難しい環境であっても、強力なWi-Fiパフォーマンスを提供します。

Wi-Fi 電力管理

Wi-Fi CERTIFIED 6 Release 2は、企業およびIoT環境で利用しているデバイスの電力管理を改善する数々の新機能を提供します。例えばブロードキャストTWT(ターゲット ウェイクタイム)やスリープ時間の延長、動的なマルチユーザーSMPS(空間多重化省電力)などの省電力機能およびスリープ モードの強化によって、複数のバッテリー式デバイスの電力消費を最適化することが可能になります。 これら3つの機能で複数のデバイスがより長いスリープ時間を利用できるようになり、指定の「ウェイクアップ(起床)」時間にデータを送信したり冗長な受信を動的にシャットオフしたりすることで、Wi-Fi CERTIFIED 6 Release 2ネットワーク全体の電力消費が最適化されます。 電力管理機能はスマートホームやスマートシティ、産業IoT(IIoT)環境にメリットをもたらすとともに、IoTアプリケーションにおけるWi-Fiの役割がさらに広がります。

IDC社のリサーチ ディレクター、フィル・ソリスPhil Solis氏は次のように述べています。
Wi-Fi 6は、これまでの世代のWi-Fi を上回るペースで導入が進んでいます。その背景となっているのが、一般住宅および企業の両方で高パフォーマンスと低レイテンシを実現する、携帯電話やタブレット、ラップトップ、アクセス ポイントなどへの優れたWi-Fi接続に対するニーズです。技術の進歩により、多くのユーザーやユースケースに速度と効率の両方でメリットがもたらされていますが、特に重要なのは、数多くのユーザーやクライアント デバイスが混在する密度の高い接続環境で大量のデータの伝送が行われている環境に利点をもたらす部分です。さらに、チップセットのコスト削減とWi-Fi 6電力管理機能の進歩によりIoT分野へのシフトが促進され、今後数年間でWi-Fi 6のより幅広い導入が進むでしょう」

業界全体がWi-Fi CERTIFIED 6 Release 2を支持

「今日、サービス プロバイダーはマネージド Wi-Fi ソリューションの一部として、消費者のホーム ネットワークで可能な限り最高の接続体験を提供することをWi-Fi 6 に求めています。コネクテッド デバイスの数が加速度的に増えているとともに、一般住宅環境のエンタープライズ化UHD動画、遠隔医療、オンライン ゲームなどのトレンドによってホーム ネットワークへの需要が高まっていることは、誰の目にも明らかです。これらのニーズに応えるのが、Wi-Fi 6です。当社はWi-Fi 6ゲートウェイおよびエクステンダー向けのAirties Edgeソフトウェアを基盤にした、幅広いWi-Fi 6ポートフォリオを提供しています」 – Metin TaskinAirtiesCTO最高技術責任者

Wi-Fi CERTIFIED 6 Release 2のテストベッドに当社のWi-Fi 6Eアクセス ポイントとクライアント デバイス リファレンス デザインが選ばれたことを誇りに感じています。Wi-Fi 6およびWi-Fi 6Eデバイスの幅広い普及が進んだことで、すでに消費者のさまざまな新しい体験が生み出されていますが、 このような市場の勢いをさらに後押しするように考えられているWi-Fi CERTIFIED 6 Release 2認定プログラムの一員として参加していることを嬉しく思います」 – Vijay NagarajanBroadcom ワイヤレス コミュニティケーションズ&コネクティビティ事業部マーケティング担当バイスプレジデント

「製品の市場への普及を進める上で、Wi-Fiが消費者に提供する幅広い新機能には、絶え間ないアップデートと場合によっては段階的なリリースを提供していくことが必要です。Wi-Fi Allianceがこのような段階的プロセスを踏み、今回最新のWi-Fi CERTIFIED 6 Release 2を発表して、アップリンクMU-MIMOなどの数々のパワフルな新機能をWi-Fi 6にもたらしたことは賞賛に値します」 – Charles CheeversCommScope社ホーム ネットワーク担当CTO

IoTにとってWi-Fi CERTIFIED 6はゲームチェンジャーとなりましたが、今回のWi-Fi CERTIFIED 6 Release 2はこれらのイノベーションをさらに大きく広げるものです。TWTターゲット ウェイクタイム、アップリンクMU-MIMO、またスリープ時間の延長などの機能強化によってバッテリー式デバイスを長時間サポートできるようになるとともに、ホームネットワークだけでなく、屋外のカメラや照明、電力管理システム、センサーといった住環境全体を網羅することが可能になります。当社のAIROC™ Wi-Fi 製品ファミリーは、Wi-Fi CERTIFIED 6 Release 2の機能をサポートしています。これらの機能は、高度な範囲および堅牢性の向上、強化されている電力管理能力、また包括的なセキュリティ フレームワークと合わせて、IoTアプリケーションに最先端のソリューションを提供します」 – Sivaram Trikutam氏/InfineonIoTコンピュート&ワイヤレス担当シニア ディレクター

「デバイスの相互運用性を確保するさまざまな認定プログラムを通じて、業界全体にわたる新しいWi-Fiテクノロジーの普及を実現している Wi-Fi Allianceにはいつも感謝しています。今回、最新のテストベッドの一部として当社のIntel® Wi-Fi 6E AX210製品が選ばれたことを大変嬉しく思います。アップリンクMU-MIMOといったWi-Fi CERTIFIED 6 Release 2の新しい機能、またWi-Fi 6Eでは6 GHz帯で新たな高速チャネルを利用できるようになったことで、ネットワークの能力がさらに広がり、デバイスの数が飛躍的に増加し続ける中で、より高速で応答性に優れた体験を提供することが可能になります」 – Eric McLaughlin氏/Intel Corporation社クライアント コンピューティング グループ担当VP、ワイヤレス ソリューション グループ担当GM

「制約のないリアルタイムの新しい破壊的な没入体験に求められる優れた応答性とパフォーマンスへのニーズが高まる中、デバイスの確固とした相互運用性と迅速な普及を確保する上で、Wi-Fi Allianceの認定プログラムは欠かせません。今回Wi-Fi CERTIFIED 6 Release 2 のアクセス ポイント テストベッドとして当社のWAV600-2製品ファミリーが選ばれたこと、またMaxLinearチップセットが今年リリースされるさまざまなマルチ ギガビット動画、ゲーム、低レイテンシが欠かせないその他のサービスの次世代ブロードバンド プラットフォームとしての役割を果たすことを誇りに思います」 – Doron TalMaxLinear社ブロードバンド アクセス担当バイス プレジデント

Wi-Fi CERTIFIED 6 Release 2プログラムは、高密度な無線ネットワークに数多くの強化機能をもたらします。 具体的に、アップリンクのパフォーマンスや電力効率の向上、またカバレッジの拡大といった目に見える形のメリットによって、住宅、産業、企業ユーザーに新しいアプリケーションおよびユースケースへの扉が開かれるでしょう。当社のFilogicファミリーはWi-Fi CERTIFIED 6 Release 2のチップセットのテストベッドの一部として、常時接続されている信頼の高速ソリューションを提供し、かつてないほどコネクテッド デバイスへの依存度が高まっている今、業界のさらなる前進を促進します」 – Alan HsuMediaTek社インテリジェント コネクティビティ事業部コーポレート バイスプレジデント兼ジェネラル マネージャー

Wi-Fi CERTIFIED 6 Release 2に認定された最初の企業の1社として、また相互運用性テストベッドに選ばれた企業の1社として、当社は引き続きWi-Fi AllianceのイノベーションをサポートするとともにWi-Fi 6の普及促進をリードする役割を果たしていきます。Wi-Fi CERTIFIED 6 Release 2によって、Wi-Fi Allianceは現在と将来の両方にわたり大きな容量および優れた電力効率が求められる先進のIoTアプリケーションのパフォーマンスに対して高まるニーズへプロアクティブに応えています」 – Larry OlivasNXP Semiconductors社バイスプレジデント兼ワイヤレス コネクティビティ ソリューション担当ジェネラル マネージャー

「いま私たちの働き方と遊び方が根本的にシフトしている中、仮想世界と現実世界の間のシームレスな移行にとって効果的な接続環境は不可欠な要素になっています。このような背景を踏まえ、今回Wi-Fi AllianceがタイムリーにWi-Fi CERTIFIED 6 Release 2をリリースしたことを祝福します。Wi-Fi CERTIFIED 6 Release 2が提供するアップリンクMU-MIMOや電力効率の最適化によってエンドユーザー体験の質がさらに向上し、これまで以上にスムーズで信頼できる動画、ゲーム、IoTアプリケーションの機会が大きく広がるでしょう」 – Irvind Ghaionsemi社ワイヤレス コネクティビティ&信号処理事業部製品マーケティング担当バイスプレジデント

「在宅勤務やリモート学習、リモート プレイなどで生産性と信頼できる接続環境を確保する上で、アップリンク データへの質の高いアプローチに対するニーズはかつてないほど高まっています。Wi-Fi CERTIFIED 6 Release 2の主要機能の1つであるアップリンクMU-MIMOは、このような質の高い体験をあらゆる環境で実現できるように構築されています。 社のエンド・ツー・エンドのソリューションによって、お客様はこれらのニーズに応えながら先進のテクノロジーを実装するネットワーク、IoT、モバイル製品を提供することが可能になります」 – Rahul PatelQualcomm Technologies社コネクティビティ&ネットワーキング担当SVPGM

 

Wi-Fi Alliance®について | www.wi-fi.org

Wi-Fi Alliance® (ワイファイ アライアンス)は、世界中のユーザーにWi-Fi®を届ける、企業の世界的なネットワークです。このコラボレーション フォーラムを構成しているWi-Fiエコシステムの企業は、あらゆる場所ですべての人とモノをつなぎながら、可能な限り最高のユーザー体験を提供するというビジョンを共有しています。2000年以来、Wi-Fi Allianceが 認定した製品は70,000を超えています。Wi-Fi CERTIFIED™ は実証済の相互接続性、バックワードの互換性、最高の業界標準のセキュリティ保護を実装した製品の証として広く認められています。今日、Wi-Fiは広がり続ける多種多様なアプリケーション環境でやり取りされている膨大なインターネット トラフィックの半分以上をサポートしています。これからもWi-Fi Allianceは、世界数十億のユーザーが日々活用しているWi-Fiの普及と進化発展に不断の姿勢で取り組んでいきます。

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[1] IDC Research, 2021