Wi-Fi Alliance®、レイテンシの影響を受けやすいWi-Fi®アプリケーション向けのQoSを強化

Wi-Fi QoS ManagementがWi-Fiおよび5Gネットワークを通じて一貫したサービス品質を実現

米国テキサス州オースチン発 20211021 -Wi-Fi Alliance®は、Wi-Fi CERTIFIED QoS Management™を強化したことを発表しました。Wi-Fi QoS ManagementはWi-Fi Allianceが提供する認定プログラムの1つで、企業、一般住宅、パブリック環境でよりきめ細かいQoS(Quality of Service、サービス品質)管理を可能にすることで、レイテンシの影響を受けやすいリアルタイム アプリケーションのユーザー体験の質を高め、Wi-Fi®ネットワークおよび5Gネットワークの一貫して安定した処理を実現します。Wi-Fi QoS Managementが提供する標準化したメカニズムによって、Wi-Fiネットワークとセルラー ネットワーク間でトラフィックを優先付け、低いレイテンシとジッタが求められるアプリケーションで質の高いユーザー体験を提供することが可能になります。Wi-Fi QoS ManagementはVoIP(voice-over-IP)、オンライン会議、インタラクティブ ゲーム、XR(クロス リアリティ)、IoT(モノのインターネット)、ヘルスケア モニタリングなどの体験の質を大幅に高めます。

Wi-Fi Allianceのマーケティング担当SVP、ケヴィン・ロビンソンKevin Robinsonは次のように述べています。「今日、Wi-Fiは企業および一般住宅のさまざまなユースケースになくてはならない重要な役割を果たしています。Wi-Fiを活用したリアルタイムの双方向通信アプリケーションがかつてない勢いで成長している中、Wi-Fi QoS Management が提供する決定論的な接続環境によって、企業、サービス プロバイダー、一般ユーザーのすべてが、たとえ高密度環境や厳しい環境下でも、レイテンシの影響を受けやすいアプリケーションを楽しむことができます。さらに、5Gネットワークが普及していくのに伴い、Wi-Fi QoS ManagementによってWi-Fiネットワークとセルラー ネットワークを通じて一貫したトラフィック管理を確実に行えるようになります」

Wi-Fi QoS Managementは、以下4つのコアとなる機能を提供します。

  • SCSStream Classification Service、ストリーム分類サービス): 5Gコア ネットワークとの間のフローを含めて指定のIPフローの分類とWi-Fi QoS処理を実現することで、大量のデータ トラフィックよりもゲームや音声、動画など環境の影響を受けやすいトラフィックを優先付けることが可能になります。
  • MSCSMirrored Stream Classification Service、ミラー ストリーム分類サービス): クライアント デバイスは、QoSミラーリングを使ってダウンリンクIPデータフローに指定のQoS処理を適用することをアクセス ポイントにリクエストできます。
  • DSCPDifferentiated Service Code Point、差別化サービスコード ポイント): Wi-Fi ネットワークと有線ネットワークのQoS処理を一致させてエンドツーエンドの一貫性を確保できるとともに、ネットワーク マネージャーは指定のQoS ポリシーを設定できます。
  • DSCPDifferentiated Service Code Point、差別化サービスコード ポイントポリシー 指定のアップリンクIPトラフィック フローに対するDSCPポリシーでクライアントの動的な構成設定が可能になり、それぞれに異なるDSCP値を割り当てることで、XRのような低レイテンシが必須のアプリケーションの利用体験がさらに高まります。

ハイブリッド型のワークスタイルがますます一般化してきたことであらためてコラボレーション テクノロジーの重要性が増してきていますが、これらのテクノロジーはテレビ会議やVoIPをはじめとするツールで最高のユーザー体験を提供するために、高品質Wi-Fiに依存しています。さらに、XRテクノロジーは卓越した利用体験によって教育やオンボーディング、医療、また他の高度なユースケースの質を高めて、現実世界と仮想世界のギャップを埋める役割を果たすことになるでしょう。 これらの高度なユースケースのほとんどはWi-Fi、有線、セルラーなど複数のネットワークを横断するデータ トラフィックが必要で、その要件を満たすためには一貫したQoS処理ポリシーが不可欠です。Wi-Fi QoS Managementのメカニズムによって、クライアント アプリケーションはQoS 処理をリクエストでき、ネットワーク マネージャーはQoSポリシーを実装することができます。また、これらのメカニズムによりユーザー デバイスとアクセス ポイント(AP)はトラフィックのタイプに合わせて異なる優先度で実行できます。その結果、堅牢なサービス提供が可能になるだけでなく、リアルタイム/没入型アプリケーション体験を含むWi-Fi品質を高めるとともに、オンライン ゲームやインタラクティブ クラウド/エッジ サービスへのアクセス時のレイテンシとジッタを減らすことができます。

詳細は、こちらのWebサイトをご覧ください。また、テクノロジーの概要およびハイライトをダウンロードしてご覧ください。

 

Wi-Fi Alliance®について www.wi-fi.org
Wi-Fi Alliance® (ワイファイ アライアンス)は、シームレスなコネクティビティ(接続性)の実現を目的とした、業界大手数百社の企業で構成された世界的な非営利団体です。このコラボレーション フォーラムを構成しているWi-Fiエコシステムの企業は、あらゆる場所ですべての人とモノをつなぎながら、可能な限り最高のユーザー体験を提供するというビジョンを共有しています。2000年以来、Wi-Fi Allianceが認定した製品は65,000を超えています。 Wi-Fi CERTIFIED™ は実証済の相互接続性、バックワードの互換性、最高の業界標準のセキュリティ保護を実装した製品の証として広く認められています。今日、Wi-Fiは広がり続ける多種多様なアプリケーション環境でやり取りされている膨大なインターネット トラフィックの半分以上をサポートしています。 これからもWi-Fi Allianceは、世界数十億のユーザーが日々活用しているWi-Fiの普及と進化発展に不断の姿勢で取り組んでいきます。

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